敵でもなく味方でもない

自分で買うにはちょっと躊躇するが、プレゼントされるととても嬉しい物がある。
それとは対極に、手は届くが身銭を切って買うことはまずなく、貰うこともまぁないであろう物。

それは、コンビニのレジ店員さんの背後に高々と掲げ置いてある贈答品用の詰め合わせだ。

需要が本当にあるのか?と疑惑の眼差しを送っていたあの詰め合わせ。
一生、口にすることはないだろうと思っていたあの詰め合わせ。
それを、お裾分けでいただいた。

ゼリーの詰め合わせだ。
勤め先事務所の隣にコンビニがオープンし、オーナーさんがご丁寧に挨拶に来てくださった際、頂戴した品だ。
味は、とてつもなく平均的な、どこまでもどこまでも平均的なゼリーの味だった。
まずくはない、美味しい方だ。
しかし、今後自分で買い求めるかと問われれば、優柔不断な私でも即座に
「NO!」と答えるそんな代物だった。