若干暴れる

「若干暴れました。」
プロ野球中継で、実況アナウンサーが発した言葉。
「若干暴れました。」
新外国人投手ラルーが1回の内に2回ボークを出し失点してしまい、ベンチに戻った際、クーラーケースを蹴ったのだ。
「若干暴れる。」
「大いに暴れる。」ではいけない。
「若干暴れた。」のだ。
なんだか、この言葉が耳に残った。
私も、若干暴れたい。

                                                              • -

部屋の中に風が通って、ともて気持ちがよい。
窓を全開にするとカーテンがビロビロ中へ外へなびいている。
外へも。
そう、転居して来たこの部屋には網戸がない。
もうカーテンが外に大きく流れている時は、室内丸見えだ。
網戸が、蚊を入れない以外にも役割があることを知った。
で、蚊問題だ。
網戸がないから縦横無尽に蚊が出入りするということだ。
出て行く分には構わない。入ったっきり出て行かないのが困る。
蚊に刺されたくない。
汗をかいた大酒飲みを窓際に据え置く以外の方法を考えよう。


クリーニングに出したコートと喪服を受け取った帰り道。
その袋を地面につけないようにする為には、ほんの数度肘を曲げなくてはならなかった。
クリーニングってやつはいつもそうだ。
腕を伸ばして持つと、丁度地面に擦る大きさの袋に仕上がっている。
クリーニングを受け取るときは、高下駄で行こう。











.